矯正治療で歯が移動されるとき、歯やその周りの骨には様々な反応が起こります。その際、プロスタグランジンなど、いわゆる痛み物質が発生します。それが痛みの原因になります。当院では、すこしでも快適に矯正治療が続けられるよう努力しています。いろいろ方法があるのでご相談ください。
歯に装置をつけると、何かの具合でそれが当たって、粘膜など痛くなる場合があります。その場合、当たる装置にリリーフワックスなどを貼り付けると楽になります。
たとえば、ギシグーのようなリリーフ剤があります。2種の材料を混ぜ、当たる部分に貼り付けると固まり、楽になります。取り外しも簡単。そのほかにはロウから作るワックスもあります。
当たる部分にリリーフ剤でカバーする事に加えて、痛いところに薬を塗ればより効果的です。
口内炎の薬です。主成分はデキサメゾン(副腎皮質ステロイド)です。1日に1-数回塗ると効果があります。アレルギーなどには注意してください。
矯正に用いるワイヤーはできる限り、細い線を使っています。また、ブラケットも摩擦が低いのを採用しており、それらによりできるだけ痛みが軽減するようにしています。
細い線を使うことで、痛みも少なく、歯周組織にもいいと思います。約30℃以下になると力のなくなるワイヤーなので、水でゆすぐと一時的ですが、楽になります。
副作用などの問題はありますが、上手に使用すれば矯正治療を快適に受けられると思います。